タリファ

概要

スペインの最南端に位置するヨーロッパ最大規模のカイトサーフィンの聖地である。海に突き出たタリファ岬を境界に「右手が大西洋、左手が地中海」となる特異な地形を持ち、対岸のアフリカ大陸(モロッコ)まではわずか14kmほどしか離れていない。1年のうち300日以上も風が吹き、世界中からプロライダーや愛好家が集結する。ジセラ・プリドーリアム・ウェイリーアレックス・パストールなど数多くの世界王者を輩出してきた歴史があり、彼らが通っていた地元の学校は教室の窓からスポットが丸見えであった。トップライダーたちが集住し、互いに限界を押し上げ合う「バブル」と呼ばれる特異なコミュニティが形成されている。

風のシーズンとコンディション

メインとなる風は「ポニエンテ(Poniente)」と「レバンテ(Levante)」の2種類である。ポニエンテは西からのクロスオンショアで、チョッピーな波や小さなキッカーを作り出す。一方のレバンテは東から吹き下ろす強烈なオフショア(またはクロスオフショア)であり、時には40〜50ノットを超える暴風となる。タリファの水面は決して常に完璧ではなく、強烈なガストや複雑なチョップが入り混じる厳しい環境である。しかし、この美しくないハードな水面で日々トレーニングを積むからこそ、世界中のどんな海面でも適応できる最強のコンプリート・ライダーが育つと言われている。

アクセスとローカルルール

夏のハイシーズンには「バルデバケロス(Valdevaqueros)」や「ロス・ランセス・ビーチ(Playa de Los Lances)」といった主要ビーチに世界中からカイトサーファーが集まり、海上に1000個近いカイトが乱舞する。あまりの人口密度に「カイトの高速道路」と揶揄されるほどであり、海上で右側通行の優先権(スターボード)を叫び続けてもほとんど意味をなさない。また、超強風のオフショア(レバンテ)が吹く日にカイトを落としてしまうと、そのまま対岸のアフリカ大陸まで流されてしまうため、「漂流するとモロッコ行き」になることが実況席でも度々ジョークのネタにされている。なお、フラットウォーターで知られるポイント「バルネアリオ(Balneario)」はビッグエアに最適だが、夏場は海水浴客保護などの理由でカイトが規制されるようになったため、プロライダーたちの練習環境に影響を与えている。

ライディング環境

完璧な波(ウェーブ)が立つことは少ないものの、ポニエンテが作り出すチョッピーなキッカーを利用してサーフボードでジャンプするスタイルが発展し、結果として「ストラップレス・フリースタイル」という競技の発祥の地となった。また、50ノット級のレバンテが吹き荒れる日には、通常のフリースタイル競技が成立しなくなるため、突如として全カテゴリー混合の「ビッグエア競技(オープンフォーマット)」にルールが変更されることがある。予測不能な自然環境が、そのまま大会のドラマを生み出している。

周辺施設・ショップ

旧市街にはアラブの面影を残す白い街並みが広がり、活気あるナイトライフや豊富なレストランが揃っている。カイトで怪我をした際にお世話になる「セントロ・メディコ(Centro Medico)」のようなスポーツ医療施設も充実しており、プロライダーにとってトレーニング拠点として長期滞在しやすい環境が整えられている。

検索用エイリアス: ヨーロッパ, スペイン, アンダルシア, Europe, Spain, Andalusia, タリファ, Tarifa

上部へスクロール