大会概要と歴史的背景
2018年11月20日~24日、ブラジルのセアラー州プレアで開催されたGKAカイトサーフ・ワールドツアー第6戦。現地では「Ceará Kite Pro(セアラー・カイト・プロ)」として開催された。
年間356日、平均28ノットの風が吹くプレアは「ブラジルのハワイ」と称される世界屈指の強風ゲレンデである。本大会はGKAにとってブラジルでの初開催イベントであると同時に、史上初のライブストリーミング配信が行われた記念すべき大会となった。
コンディションと現地の熱狂
プレア特有の30ノットを超える強烈な貿易風とチョッピーな海面が、強風下でのストラップレス・フリースタイルに究極のテスト環境を提供した。
また、ブラジル特有の熱狂的な大声援がライダーたちを限界へとプッシュした。大会実況を務めたジョー・シアストゥラは、当時の現地の熱気を次のように表現している。
“ビーチにカイピリーニャが見え始めたら、ブラジルらしい時間の始まりだ”
— ジョー・シアストゥラ
ワールドタイトル決定のドラマ
本大会の結果により、男女ともに2018年のGKAカイトサーフ・ワールドチャンピオンが確定するという歴史的な一戦となった。
大会結果を表示(ネタバレ注意)
男子部門(Men’s Division)
男子部門では、シングルエリミネーションから敗者復活のダブルエリミネーションにかけて熾烈なサバイバルが繰り広げられた。ケアヒ・デ・アボイティス(Keahi de Aboitiz)がマット・エルサッサー(Matt Elsasser)を撃破し、マチュ・ロペス(Matchu Lopes)と激突するなど、過酷なヒートが連続。3位にはレジェンドのミトゥ・モンテイロ(Mitu Monteiro)が食い込んだ。
この激戦のブラケットを勝ち抜き、最終的に決勝で顔を合わせたのはアイルトン・コッツォリーノ(Airton Cozzolino)とカミーユ・デラノワ(Camille Delannoy)だった。前年からの因縁を持つ両者の対決となったが、アイルトンが宿敵カミーユを破って優勝。この勝利により、アイルトンの2018年ワールドチャンピオン獲得が確定した。
- 1位: アイルトン・コッツォリーノ
- 2位: カミーユ・デラノワ
- 3位: ミトゥ・モンテイロ
女子部門(Women’s Division)
ワイルドカード枠で出場した若き天才、ミカイリ・ソル(Mikaili Sol)が驚異的なパフォーマンスで女子部門を制した。ヤルー・ランゲレー(Jalou Langeree)は惜しくも2位となったが、この準優勝により十分なポイントを獲得し、自身の2018年女子ワールドチャンピオンのタイトルを確定させた。
- 1位: ミカイリ・ソル
- 2位: ヤルー・ランゲレー
新技の応酬とビッグエア(Day 5)
フリースタイル部門では、若手ライダーが史上初となる「バックロール・チックタック」をメイクし、ペドロ・マトス(Pedro Matos)がボードを両脚の間に挟み込むスタイリッシュな「カイトループ・ロデオ」を披露するなど、技の進化が顕著に見られた。
最終日のDay 5にはビッグエア・フォーマットのショーが開催。パウリーノ・ペレイラ(Paulino Pereira)が巨大なバックロール・カイトループを成功させたほか、アイルトンがたった2つのトリックで約17ポイントという驚異的なハイスコアを叩き出し、ストラップレスの空中戦における新たな基準を打ち立てた。
