概要
アイルトン・コッツォリーノ(Airton Cozzolino)は、1994年にカイトサーフィンの聖地であるカーボベルデのサル島で生まれ、イタリア国籍も保有するプロカイトボーダーである。ウェーブライディングとストラップレス・フリースタイル競技において、スポーツの限界を押し広げてきた絶対的なパイオニアであり、歴史上最も成功したライダーの一人として広く認知されている。
プレースタイルと異名
常に「マッハ10」と表現される猛烈なスピードで波に突っ込み、パワフルなターンと巨大なスプレーを巻き上げるアグレッシブなライディングが特徴である。オフショアの難しい波でもカイトを完璧に操る異次元の技術は、実況のジョー・シアスチュラに「まるでカイトをマインドコントロールしている。まさにエイリアン(The Alien)だ」と言わしめるほどである。また、圧倒的なジャンプの高さと滞空時間から、「エアライン・コッツォリーノ(Airline Cozzolino)」の名でも親しまれている。
守りに入らず常に限界に挑む姿勢は「Go big or go home(限界に挑むか、家に帰るか)」と評されており、実況席からは「いつか彼にそのタトゥーが刻まれても驚かない」と最大級の賛辞を送られている。さらに、中途半端にメイクして低いスコアを残すくらいなら、自らクラッシュしてやり直すという、GKAの採点ルールを逆手に取ったトップライダー特有の戦術と高いプライドも持ち合わせている。
イノベーターとしての功績
ストラップのないサーフボードを使用しながら、ウェイクボードのような「ハンドルパス」やフラット360、巨大なエアリアル・ローテーションなど、超高難度のトリックを競技に持ち込んだ。革新的な新技を生み出し続けるプロセスについて、本人は次のように語っている。
「失敗から生まれた技が、新しいトリックになることもある。もう一度試して、それが新技になる。自分にとってはいつもそんな感じだ」
— アイルトン・コッツォリーノ
ライバル関係と後進へのメッセージ
同じカーボベルデ・サル島出身のマチュ・ロペスとは、地元プンタプレタの波で共に育ち技を磨き合った幼馴染であり、GKAワールドツアーの決勝で度々激突する最大のライバルである。2023年のブラジル・サクアレマ大会の決勝では、両者の間で「世紀のバトル」と称される歴史的な名勝負が繰り広げられた。
また、同じくカーボベルデ出身でストラップレスの「ゴッドファーザー」と呼ばれるミトゥ・モンテイロも、子供の頃からの憧れであると同時にタイトルを争う強力なライバルの一人である。オーストラリアのパワーハウスであるジェームズ・カルーとも力と力の真っ向勝負を繰り広げ、ヒート後には熱いハグを交わす素晴らしいスポーツマンシップを築いている。
長年DuotoneやRed Bullの看板ライダーとして活躍してきたが、近年の大会では急成長を遂げているブランドGongへの移籍が話題となった。
絶対王者として君臨し続ける彼は、次世代のライダーやファンに向けて、次のように熱いメッセージを送っている。
「本当に望めば、必ず手に入る。忍耐が必要だし、一朝一夕にはいかないが、夢を追い続けることが大切だ」
— アイルトン・コッツォリーノ
🏆 主な戦績・獲得タイトルを表示(ネタバレ注意)
ワールドタイトル
- 2011年: KSP(Kite Surf Pro)ウェーブライディング・ワールドチャンピオン(当時17歳)
- GKA カイトサーフ・ワールドチャンピオン: 2017年、2018年、2019年、2023年など多数のシーズンで年間王者を獲得。
- 2022年: 初代カタール航空GKAビッグエア・ワールドチャンピオン(新設されたストラップレス部門にて初代王者に戴冠)
