ミカイリ・ソル

概要

ミカイリ・ソル(Mikaili Sol)は、2004年生まれのブラジル系アメリカ人のプロカイトボーダーである。ブラジルのセアラー州プレアで育ち、8歳でカイトボードを始めた。シニアのプロツアーに参戦する前はユース部門を圧倒し、ジュニア世界選手権で4連覇を達成。現在は主にフリースタイルとビッグエアの種目で世界を牽引する絶対女王として君臨している。

フリースタイルにおける絶対女王とGiselaへの挑戦

2018年、わずか13〜14歳にして、当時フリースタイルの最高峰であったWKC(World Kiteboarding Championships、現在は世界セーリング連盟の公認のもとGKAへとツアー管轄が統合)のエリートツアーに参戦。トルコ・アキヤカ、モロッコ・ダフラ、ブラジル・クンブコの全戦で優勝して自身初の世界チャンピオンに輝いた。

この14歳での初戴冠により、彼女はGKA/WKCフリースタイルにおける最年少の世界チャンピオンとなった。なお、カイトボード競技全体での史上最年少記録は、後に2024年パリオリンピック(フォーミュラカイト級)にも出場を果たしたジセラ・プリドーが持つ「10歳」である。Mikailiは長年、このGiselaが持つ世界タイトル獲得数(10回)の記録を塗り替えることをキャリアの大きな目標として公言しており、その背中を追い続けている。

その後も圧倒的な強さを誇り、2018年、2019年、2021年、2022年、2023年と計5度のフリースタイル世界タイトルを獲得。彼女は女子フリースタイルの技術的な限界を幾度も突破しており、2018年のダフラ大会では女子史上初となる「Double Heart Attack」を決めて10.00のパーフェクトスコアを記録した。さらに2021年のクンブコ大会では、女子大会史上初のダブルハンドルパスとなる「Frontside 317」をメイクし、再び10.00を叩き出すという歴史的偉業を成し遂げている。

ビッグエアと多種目での制覇

フリースタイルにとどまらず、ビッグエア種目でもトップクラスの地位を確立している。2022年にはスペイン・タリファでの「Qatar Airways GKA Big Air World Championships」で優勝。同年のブラジル・タタジュバで開催された「BAKL (Big Air Kite League)」では、女子コンペティション史上初となる「Boogie Loop Board-off」を成功させて優勝した。2023年にもフランス・バルカレスの「Lords of Tram」やタリファでの世界選手権を制し、2年連続のビッグエア世界チャンピオンとなっている。

2024年には学業と休息のために一時競技から離れていたが、ブラジル・ジェリコアコアラでのビッグエア大会で復帰し、決勝の最後のアテンプトで再び10.00を出して劇的な優勝を飾り、健在ぶりをアピールした。

さらに2019年には、地元ブラジルのプレアで開催されたGKAストラップレス・フリースタイル競技に初参戦し、わずか数日の練習にもかかわらず決勝でマルセラ・ヴィットを破り優勝をさらうという驚異的な才能を見せつけている。

スタイルと影響

長年ファビオ・イングロッソの指導のもとでトレーニングを積んでおり、彼女のライディングは圧倒的なパワーと高さを伴う非常に高度でテクニカルなマニューバーが特徴である。「女子のフリースタイル王者やビッグエア王者という1つの枠に縛られず、あらゆる分野でクールなライディングを見せたい」と語る彼女の姿勢は、女子カイトボーディングの技術の進化と採点基準を大きく引き上げ続けている。

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