概要
「ここで勝てて本当に嬉しい。普段はほとんど使わない7mのカイトを使ったから、1位になれてさらに興奮しているよ。本当にハッピーだ」
2019年のGKAフリースタイル・ワールドカップ・ルカートは、フランスのルカートで開催された第23回モンディアル・デュ・ヴァン(Mondial du Vent)フェスティバルの一環として行われた、最高峰のプロカイトボーディング大会である。本大会は2019年4月に開催され、2019年グローバル・カイトスポーツ協会(GKA)カイト・ワールド・ツアーにおけるフリースタイル種目の開幕戦として位置づけられた。
審査基準は純粋なフリースタイル・カイトボーディングに焦点が当てられ、アンフックでのトリックの技術的難易度、完成度、パワー、そして高さが評価された。
開催地とコンディション
通常、ルカートの大会はピレネー山脈から吹き下ろす北西の超強風「トラモンターナ」で知られるクースール海岸で開催される。しかし、この年は極めて珍しい南風が吹き荒れたため、23年の歴史で初めて、ゲレンデを風をかわせるポート・ルカートへ移動して競技が行われた。海面には巨大な波がうねり、風は突風で40ノット以上に達する過酷な状況となった。選手たちはゲッティングアウトすら困難な環境のなか、最小サイズの5mや7mのカイトを投入せざるを得ないサバイバル戦を強いられた。前年が歴史的な完全無風で不成立だったこともあり、選手たちにはコンディションの過酷さと風が吹いた安堵が入り混じる独特の熱気があった。
フォーマットと出場選手
本大会からトリックごとの持ち時間を管理する「カウントダウンシステム」がテスト導入され、選手たちは風や波のタイミングを秒単位で見極める戦術的判断を求められた。さらに、巨大な波と暴風という極限のコンディションを考慮し、男子決勝などでは競技中の1つのトリックに与えられる制限時間が、従来の60秒から90秒へと急遽延長される特別ルールが適用された。
ハイライト・名勝負
男子フリースタイル部門では、絶対王者カルロス・マリオが極限のプレッシャーのなか、普段使わない7mのカイトを駆使して戦い抜いた。決勝では、スイスのマクシム・シャブローが完璧な「バックサイド315」を決めて8.43点のハイスコアを叩き出し王者を猛追したが、マリオがわずか0.81点差で王座を守り抜いた。前年ツアー2位のアデウリ・コルニエルが準々決勝で敗退する波乱があった一方、怪我からの復帰戦となったリアム・ウェイリーがハイスコアを記録し完全復活をアピールした。
女子フリースタイル部門では、イタリアのフランチェスカ・バニョーリが、無敵を誇った絶対女王ミカイリ・ソルを破り、ワールドツアー初優勝を飾った。ソルは決勝の爆風下で5mカイトのコントロールに苦しみ、序盤のクラッシュが響いて2位に終わった。3位にはACLの大怪我から過酷なリハビリを乗り越えたクラウディア・レオンが入り、自身初のツアー決勝進出を果たした。
「もう少しでクラッシュしそうだったけど、自分に『ダメよクラウディア、絶対にメイクするの!』と言い聞かせて着地できた。信じられないほど嬉しい」
—クラウディア・レオン
また、怪我で長期離脱していた元世界女王ブルーナ・カジヤも復帰戦で健在ぶりを見せつけた。なお、女子決勝を戦った4人全員がDuotoneのギアを使用しており、同チームが表彰台を独占する結果となった。
大会の詳細結果
男子フリースタイル最終結果
- 1位:カルロス・マリオ(ブラジル)
- 2位:マクシム・シャブロー(スイス)
- 3位:ヴァレンティン・ロドリゲス(コロンビア)
- 4位:ジャンマリア・コッコルート(イタリア)
女子フリースタイル最終結果
- 1位:フランチェスカ・バニョーリ(イタリア)※ツアー初優勝
- 2位:ミカイリ・ソル(ブラジル)
- 3位:クラウディア・レオン(スペイン)※初の決勝進出
- 4位:ピッパ・ヴァン・イアーセル(オランダ)
検索用エイリアス: Mondial du Vent, MondialduVent, 【2019年】フランス・ルカート: GKA Freestyle World Cup Leucate, 【2019年】フランスルカート:GKAFreestyleWorldCupLeucate
