ライト・オブ・ウェイ

ライト・オブ・ウェイ(Right of Way)とは、海上において複数のライダーが交差、または接近した際に、どちらが優先して進路を保持できるかを定めた優先権のルールである。カイトサーフィンにおける基本的なルールはセーリング競技に由来し、衝突を防ぐための世界共通の基準として機能している。

プライオリティを持つ者が何でも好きなようにできるというのが一般的な考えだが、必ずしもそうではない。彼らには波を選ぶ優先権があるが、プライオリティを持たない後ろの選手も、駆け引きをして相手に必ずしもベストではない波を乗らせるようプレッシャーをかけることができる」

ベン・ウィルソン

フリーライドにおける主な基本ルールとして、ポート・タック(左手前)のライダーはスターボード・タック(右手前)のライダーに進路を譲らなければならない。また、同じ進行方向で並走している場合は、風上にいるライダーが風下のライダーを視認しやすいため、風上のライダーに回避義務が生じる。すれ違う際は、風上のライダーがカイトを高く上げ、風下のライダーがカイトを低くすることで衝突を回避する。さらに、岸から海へ出る(出艇する)ライダーは、海から戻ってくるライダーに対して優先権を持つ。

GKAカイトサーフワールドツアーなどのウェイブ競技においては、通常のライト・オブ・ウェイに加えて、より厳密な「プライオリティ・システム」が導入されている。ヒート中、沖に設置されたアップウィンドマーカーを最初に回ったライダーに次のセット波に対する優先権が与えられる。優先権を獲得すると、ビーチやポイントにその選手のライクラ(ゼッケン)と同じ色の旗が掲げられる。波に乗るか、あるいは波に対して明確なアプローチを見せた時点で優先権は失われ、次にマークを回っていた選手へと権利が移行する。

また、ビッグエア競技においては大会のフォーマットによって衝突や採点の重複を避けるためのルールが異なる。GKAやBAKLなどの大会では、各ライダーに順番を示す色の旗が提示され、指定の持ち時間内に1人ずつジャンプを行う方式が採用されることが多い。一方で、Red Bull King of the Air(KOTA)のように複数人が同時にヒートを戦う形式の大会では、暗黙の了解(ジェントルマンズ・アグリーメント)が適用される。これは、誰かが先にテイクオフした場合、ジャッジがその技の採点に集中できるよう、他のライダーはジャンプを控えて順番を譲るというものである。

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