概要
2016年のRed Bull King of the Airは、カイトボーディングのエクストリームな魅力と、それに伴う極限のリスクが交錯した歴史的な大会である。ビッグエアにフリースタイルの要素を持ち込むという新たな潮流が生まれ、賛否両論を巻き起こしながらも競技のさらなる進化を見せつけた。一方で、限界をプッシュするあまり起きた痛ましい大事故も複数記録されており、スポーツのあり方を問うターニングポイントともなった年である。
開催地とコンディション
舞台は南アフリカ・ケープタウンのビッグ・ベイ。大会2日目には風速30ノットオーバーの強烈な風と巨大な波が押し寄せ、King of the Airにふさわしい極限のコンディションが整った。
フォーマットと出場選手
4人のライダーが同時に15分間のヒートを戦うフォーマットが採用された。開始から9分が経過した時点で最もスコアの低いライダーのフラッグが下げられ、海から退場となるフラッグアウト方式で進行した。
主な出場ライダー:アーロン・ハドロウ、ジェッセ・リッチマン、ケビン・ランゲレー、レノ・ロメウ、ルイス・クラザーン、アレックス・パストール、サム・ライト、スティーブン・アッケシュダイク、ラッセ・ウォーカー、オズワルド・スミス、Tom Hebert、ユーリ・ズーン、Jerrie Van De Kop、Willem Van De Meij、Oli Sweeney、マーク・ジェイコブス、Antonin Rangin、Ariel Corniel、Sam Medysky、グラハム・ハウズ、Andries Fourie。
ハイライト・名勝負
大会を大きく揺るがしたのが、強風吹き荒れるヒート中に起きたルイス・クラザーンのアクシデントである。彼は20メートルの高さからメガループを試みたが、カイトをオーバーフライングさせるミスにより、ブーツを履いたまま背中からフラットな水面に激しく墜落。昏睡状態に陥り、同じヒートを戦っていたレノ・ロメウらが即座に自らの勝負を捨てて救助に向かった。大会は救急車が戻るまで1時間以上中断される事態となった。また、セミファイナルでもラッセ・ウォーカーが巨大なメガループの着水でボードのブーツが脱げるほどの激しいクラッシュを喫し、レスキューボートで運ばれるなど、選手たちが限界を超えてプッシュする際のリスクが浮き彫りとなった。
決勝戦は、イギリスのアーロン・ハドロウ、アメリカのジェッセ・リッチマン、オランダのケビン・ランゲレー、そしてブラジルのレノ・ロメウという4名による戦いとなった。9分経過時にRenoがフラッグアウトとなり、歴代王者3名による三つ巴の死闘へ突入した。
ケビン・ランゲレーは圧倒的な滞空時間を誇るMegaloop front roll one-footerを完璧にメイクし、これが大会で最も過激なトリックに贈られる「Mystic Move of the Event」に選出された。ジェッセ・リッチマンはアンフックでのKite loop handle passなどに果敢に挑む。そしてアーロン・ハドロウは、インサイドで自身の代名詞である超高難度トリック、メガループKGBをメイク。当時のビッグエアにフリースタイルの要素を持ち込むことは観客に完全に受け入れられておらず、物議を醸す場面もあったが、それぞれが極限の技術を見せつける歴史的な名勝負となった。
大会の詳細結果を表示(ネタバレ注意)
1位: アーロン・ハドロウ
2位: ジェッセ・リッチマン
3位: ケビン・ランゲレー
4位: レノ・ロメウ
Mystic Move of the Event: ケビン・ランゲレー (Front Roll Megaloop One-footer)
🔗 関連リンク: https://www.redbull.com/gb-en/videos/red-bull-king-of-the-air-2016
検索用エイリアス: KOTA 2016, KOTA2016, Red Bull King of the Air 2016, RedBullKingoftheAir2016
