カイトループ

メガループは恐怖とアドレナリンの完璧な融合だ。一度バーを引いたら、もう後戻りはできない。ただカイトを信じて、最後まで引きちぎるしかないんだ。」

ルーベン・レンテン(Ruben Lenten)

概要と構成

カイトループ(Kiteloop)は、ビッグエア・カイトサーフィンにおいて最も象徴的で過激なトリックファミリーの一つである。通常のジャンプの頂点付近に達する前に、バーのバックハンド(後ろ手)を強く引くことで、カイトをパワーゾーンの奥深くで一回転させる。これにより、強烈な水平方向への引っ張り(ヤンク)と爆発的な加速が生み出され、ライダーは空中を前方に弾き飛ばされるような感覚を味わう。

メカニズムとコツ

カイトループを成功させる鍵は、正確なタイミングとラインテンションの維持である。

  • 十分なスピードで進入し、風上へエッジングしながらカイトを12時の方向へゆっくりと振る。
  • ジャンプの頂点(エイペックス)に達する直前まで待ち、空中で体をコンパクトに保つ。
  • バックハンドを強く引き、カイトをアグレッシブにループさせる。
  • ループの半径が小さいほどパワーは小さく、大きいほど強烈な引っ張りと水平方向への移動が生まれる。
  • カイトが回転を終えてリーディング・エッジが再び上を向いたら、バーを少し押し戻し(シートアウト)、カイトをすばやく上昇させて着水の衝撃を和らげる。
  • 完全に風下(ダウンウィンド)に向けて着水し、ラインテンションを保ちながら走り抜ける。
  • 風の強さやガスト(突風)の状況に応じ、上昇中にループを中止(アボート)する安全上の判断力も不可欠である。

派生トリック

カイトループは、数多くのバリエーションを生み出す基盤となっている。

代表的なライダーと名シーン

メガループのパイオニアの一人として名を馳せるルーベン・レンテン(Ruben Lenten)は、かつて南アフリカのテーブルマウンテンを背景に、強烈なヤンクを伴うループを披露した。その桁外れの飛距離は「イギリスから飛んでフランスに着地するかのようだ」と評され、ビッグエアシーンに多大な衝撃を与えた。

近年では、若手選手のロレンツォ・カサーティ(Lorenzo Casati)がダブル・ループやSループなどの高難易度バリエーションを武器にスコアを伸ばしているほか、エドガー・ウルリック(Edgar Ulrich)が得意とするコントラ・ループも高く評価されている。また、アーロン・ハドロウ(Aaron Hadlow)が競技シーンに衝撃を与えた「メガループKGB」のように、フリースタイル要素を取り入れた複合技も誕生しており、トップライダーたちによってカイトループの可能性と技術は日々拡張され続けている。

検索用エイリアス: カイトループ, Kiteloop

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