概要
「まあ、状況は状況だからね。もし大会側が『競技スタート(オン)』と宣言したなら、やるしかないんだ。自分のマインドを切り替えて、その瞬間に目の前にあるコンディションの中で全力を尽くすだけさ。」
2023年5月26日から6月16日(実競技は6月2日、6月5日、6月6日の3日間)にかけて、ヨーロッパのカイトボーディングの聖地スペイン・タリファのバルネアリオ(Balneario)で開催された『2023 Qatar Airways GKA Big Air Kite World Championships Tarifa』。2022年に単発の世界選手権として創設されたタリファ大会の第2回大会であり、2023年シーズンは「Big Air Hydrofoil(男子)」「Big Air Surfboard(男女)」の単発世界選手権として、そして「Big Air Twin-Tip(男女)」においては4月のフランス・バルカレス大会(Lords of Tram)に続く全2戦シリーズの最終戦(王座決定戦)として開催された。また、期間中の6月3日夜にはタリファの市立アラメダ劇場にて第2回『Qatar Airways GKA Awards』の授賞式も執り行われ、全5部門の世界王者決定とともにカイトボーディング界の頂点を祝う一大祭典となった。
開催地とコンディション:強風レバンテが吹き抜ける聖地「バルネアリオ」
会場となったプラヤ・デ・ロス・ランセス(ロス・ランセス・ビーチ)の南端「バルネアリオ」は、大西洋と地中海を隔てるジブラルタル海峡の最狭部に面し、東から海峡を吹き抜ける熱風「Levante(レバンテ)」がヴェンチュリ効果によって劇的に加速するスポットである。
2023年の初夏は例年にない無風期間(レバンテの空白期)が数週間続いたものの、3週間のウェイティング期間を設けていた大会運営陣は辛抱強く風の到来を待機。6月2日に20〜25ノットのレバンテが吹き始めると、6月5日〜6日には突堤(ジェティ)の風下に完璧なキッカー(小波のランプ)を伴う30〜40ノット超の本格的なサイド・オフショア風が吹き荒れ、選手たちが5平米〜8平米のカイトで20メートル超の大ジャンプとダブル・ループを連発する舞台が整った。
フォーマットと出場選手:4名同時決勝の導入と王座決定シナリオ
競技は1人ずつ順番にボックス内でジャンプを行うシークエンス方式(7トライ中、異なるトリック・ファミリーから上位3本のスコア合算・30点満点)で実施された。今大会からの重要な変更点として、ライダーで構成されるビッグエア委員会の提案により、従来の「2名による決勝+2名による3位決定戦」に代わって、準決勝を勝ち上がった4名全員が1つのヒートで頂点を争う「4名決勝(4-Rider Final)」が全5部門で導入された。
【Big Air Twin-Tip 男女の年間王座決定シナリオ】
全2戦シリーズで争われたツインチップ部門では、開幕戦(Lords of Tram)の結果を踏まえた明確なタイトル獲得条件が存在した。
・男子部門:開幕戦優勝の地元タリファの英雄リアム・ウェイリー(スペイン)と、開幕戦2位のディフェンディング世界王者アンドレア・プリンチピ(イタリア)の2人は、「タリファで優勝した方が無条件で2023年世界王者」となる直接対決の構図にあった(仮にアンドレア・プリンチピが優勝しリアム・ウェイリーが2位となって年間ポイントが並んだ場合も、最終戦の順位が優先されるタイ・ブレーク規定によりアンドレア・プリンチピが逆転戴冠となる)。一方、開幕戦3位の17歳ジェイミー・オーバービーク(オランダ)が逆転で世界王者になるには「今大会で優勝し、かつリアム・ウェイリーとアンドレア・プリンチピがともに3位以下」、開幕戦4位のKOTA王者ロレンツォ・カサーティ(イタリア)が逆転するには「今大会で優勝し、かつ上位2名がともに4位以下」に終わることが必須条件であった。
・女子部門:開幕戦優勝の18歳ミカイリ・ソル、開幕戦2位のアンジェリー・ブイヨ(フランス)、開幕戦3位のナタリー・ランブレヒト(スウェーデン)の3名に年間女王の可能性が残されていた一方、開幕戦準々決勝でアンジェリー・ブイヨに敗れていた前年準女王ザーラ・フーゲンラード(オランダ)は年間タイトルの可能性が消滅しており、イベント単体でのリベンジにすべてを懸けていた。
また、単発世界選手権として開催された「Big Air Hydrofoil部門(男子8名)」には3度のハイドロフォイル王者シャルル・ブローデル(フランス)やWOO世界最高高度記録(35.3m)保持者のジェイミー・オーバービークらが参戦。「Big Air Surfboard部門(男子12名・女子7名)」には、Kite-Surf世界王者のジェームズ・カルー(オーストラリア)やアイルトン・コッツォリーノ(イタリア)、ロレンツォ・カサーティ、カミーユ・デラノワ(フランス)、女子のカプシン・デラノワ(フランス)、カミユ・ロゼランド(スイス)、ミカイリ・ソルらが集結した。
ハイライト・名勝負
1. Day 1(6月2日)&GKAアワード(6月3日):軽風下の開幕とミトゥ・モンテイロの表彰
競技初日となった6月2日は、20〜25ノットのレバンテの中でまず男子ハイドロフォイル部門と女子Surfboard部門がスタートし、午後には男子Surfboard部門のラウンド1が消化された。ハイドロフォイル部門では軽風下にもかかわらずフォイルカイトを駆る選手たちが高さ20メートル超の大ジャンプを連発し、準決勝ではジェイミー・オーバービークが「Kiteloop Front Roll Board-off(7.74点)」、シャルル・ブローデルが「Kiteloop Backroll Board-off」を決めて決勝へ駒を進めた。
翌6月3日の夜には、風待ちのブレイクを利用してタリファの市立アラメダ劇場(Teatro Municipal Alameda)で第2回『Qatar Airways GKA Awards』が開催された。「Male Rider of the Year」に29歳で悲願のフリースタイル世界王者に輝いたジャンマリア・コッコルート、「Female Rider of the Year」にミカイリ・ソル、「Men’s Move of the Year」に50ノットのフランスでボード・フリップ入りダブル・ループを決めたアンドレア・プリンチピ、「Women’s Move of the Year」にザーラ・フーゲンラード、「Rookie of the Year」にブラジルの新星ガブリエル・ベネトン、「Social Contribution Award(社会貢献賞)」にメンタルヘルス啓発やコミュニティ支援に取り組んだ南アフリカのグラハム・ハウズが選出された。そして最高栄誉である「Lifetime Achievement Award(Legends賞)」には、40歳目前にして母国ポンタ・プレタで準優勝を果たしたカーボベルデの英雄ミトゥ・モンテイロが輝き、会場からスタンディングオベーションが送られた。
「これが母国の人々にとってどれほどの意味を持っていたのか、言葉で表すことはできないよ。でも、空港でたくさんの人々が自分を待っていてくれた光景は今でも鮮明に覚えている。自分が本当にレジェンドなのかって?それは分からない。けれど、もし自分の成功が他の誰かの助けになったのなら、それだけで自分は勝者だと思えるよ。」
—ミトゥ・モンテイロ
2. Day 2(6月5日)& Day 3(6月6日):マルティナ・コンケルの負傷と、男子ラウンド3の大番狂わせ「シャーク・アタック」
6月5日の午後、レバンテが25〜28ノットへと吹き上がると男女ツインチップ部門のラウンド1がスタートした。女子ではアンジェリー・ブイヨが力強いメガループでヒート1を制して女王ミカイリ・ソルにプレッシャーをかけ、男子ではスペイン代表として出場したジェレミー・ブーランドーが「Contra Loop Front Roll Tic-Tac(7.77点)」を皮切りに8点台を並べて「23.50点」というこの日の最高ヒートスコアをマークした。
そして最終日となった6月6日、早朝9時から30〜40ノットの猛烈なレバンテが吹き荒れる中、女子ラウンド2・準決勝と男子ラウンド2・ラウンド3(準々決勝に相当するベスト16の1対1対決)が行われた。
女子ラウンド2のヒート3では、ポーランドのマルティナ・コンケルが6平米カイトでのジャンプ中にハードクラッシュを喫して脚を負傷。水上バイクで救助され病院へと搬送されるアクシデントとなったが、その後本人が病院のベッドから笑顔でシャカサインを掲げた写真を選手・スタッフ一同へ送り、会場を安堵させた。
続く男子ラウンド3(全8ヒート・各ヒートの勝者8名が準決勝へ進出)では、歴史的なジャイアントキリングと名勝負が相次いだ。
まずヒート3では、元KOTA王者のベテランマーク・ジェイコブス(ニュージーランド)が、世界タイトル争いの候補でもあった17歳ジェイミー・オーバービークと激突。マーク・ジェイコブスはヒート中盤にダブル・ループ用の小サイズカイトへ切り替えると、最終第7トライのブザービーターで「7.63点」を叩き出し、土壇場でジェイミー・オーバービークを下す番狂わせを演じた。
さらに会場を最大の衝撃で包んだのが、ヒート5の「5Xワールドチャンピオン Aaron Hadlow 対 ブラジルの軽量級ライダー Josué “Baby Shark” Ferreira」の一戦であった。35ノットの強風下、経験に勝るアーロン・ハドロウは飛距離98メートルの「Contra Loop Double Front Roll Board-off(7.00点)」や「Contra Loop Backroll Board Spin」をクリーンに決め、約0.9点のリードを奪って最終盤を迎えた。対するJosué “Baby Shark” Ferreiraは中盤に激しいクラッシュとオフショアでのボディドラッグで体力を削られていたものの、最終第7トライで逆転を懸けてレフトフット・フォワードでアプローチ。手持ちの最低スコア(5.53点)を書き換えるには7.35点以上が必要という極限状況で、特大の「Kiteloop Backroll Board-off」を完璧にメイクした。審査員が提示したスコアは「7.50点」——わずか「0.19点差」でアーロン・ハドロウを撃破する劇的な「シャーク・アタック(下克上)」が成立し、ビーチは大歓声に包まれた。
また、ヒート7ではNorth Kiteboardingへ移籍したオランダのコーハン・ファン・ダイクが、同胞スタイン・ムルを相手に2本のダブル・カイトループを含む8点台3本を揃えて「25.03点」という驚異的なスコアをマーク。ヒート8では地元タリファのリアム・ウェイリーが南アフリカのジェイソン・ヴァン・デル・スプイとのハイレベルな打ち合いを8.03点のダブル・ループを含む「23.63点」で制し、準決勝へと進出した。
大会の詳細結果を表示(ネタバレ注意)
「2度目のワールドチャンピオンになれて本当に嬉しいよ。家族がみんなここに来て見守ってくれていたし、自分のことを誇りに思ってくれているのが何より最高なんだ。決勝は風がガスティで難しく、序盤に2、3回クラッシュしてしまった。だから自分自身に『冷静になれ、ガストを見つけて自分を信じろ』と言い聞かせたんだ。そして再び世界王者になることができたよ。」
—アンドレア・プリンチピ
■ハイドロフォイル部門 & 男女Surfboard部門:シャルル・ブローデルの4度目V、カミユ・ロゼランドの初戴冠、そしてジェームズ・カルーの「祝勝ジャンプ骨折」
単発世界選手権として開催された3部門では、それぞれ劇的な幕切れが待っていた。
・男子Big Air Hydrofoil部門:4名による決勝(シャルル・ブローデル、ジェイミー・オーバービーク、ホセリート・デル・ロザリオ、マクシム・デジャルダン)では、フランスの絶対王者シャルル・ブローデルが一度もミスを犯さない完璧な構成を披露。最終トライでも特大の「コントラループ・フロントロール」をクリーンに着水させてトータル「22.80点」を記録し、2年連続の準優勝となったジェイミー・オーバービーク(約1点差の2位)とドミニカ共和国のホセリート・デル・ロザリオ(3位)を抑えて大会2連覇・通算4度目のハイドロフォイル世界タイトルを手にした。
・女子Big Air Surfboard部門:夕暮れ時に風が吹き上がった4名決勝(カミユ・ロゼランド、カプシン・デラノワ、ミカイリ・ソル、バルバラ・スカルデッロ)では、スイス代表のカミユ・ロゼランドが新技を含む高難度のストラップレス・エアリアルを次々と成功させて独走。Kite-Surf女王のカプシン・デラノワ(2位)やミカイリ・ソル(3位)を退け、自身初の世界タイトルを獲得した。
・男子Big Air Surfboard部門:最終日に行われた4名決勝には、Kite-Surf 2連覇王者のジェームズ・カルー、ドイツの10代キアヌ・マーテン、そしてスペイン勢のキコ・ロイグと地元タリファのワイルドカードマルク・ギャリガが進出した。マルク・ギャリガが「コントラループ・フロントロール(7.34点)」を含むトータル「19.52点」で猛追したものの、序盤から攻め続けたジェームズ・カルーが「8.46点」のビッグスコアを叩き出して圧倒的なリードを築き、見事初のBig Air Surfboard世界王者に輝いた。
しかしその直後、信じられない悲劇が起きた。優勝が決まり歓喜に沸くビーチの目の前で、ジェームズ・カルーがセレブレーション(祝勝)として浅瀬で巨大なジャンプからカイトループを仕掛けた際、着水の衝撃で脚を骨折したのである。水上バイクで救助された新世界王者ジェームズ・カルーはそのまま病院へと救急搬送され、表彰台の頂点が空席となる前代未聞の幕切れとなった(2位マルク・ギャリガ、3位キコ・ロイグ、4位キアヌ・マーテン)。
■ 女子ツインチップ部門:ミカイリ・ソルが18歳にして通算7度目の世界タイトルを獲得
30〜34ノットの強風下で行われた女子ツインチップの4名決勝は、ミカイリ・ソル、ナタリー・ランブレヒト、ザーラ・フーゲンラード、アンジェリー・ブイヨの4名による頂上決戦となった。
7平米と8平米のカイトでスタートしたヒート中盤、絶対女王ミカイリ・ソルは高い「ブギループ」からの追加ローテーションなどを確実に決めて首位を快走。ヒート終盤には6平米のカイトで「ダブル・ループ」に挑んで激しいクラッシュ(Caner)を喫したものの、大きな怪我はなくそのまま逃げ切って優勝を飾った。開幕戦Lords of Tramに続く2戦全勝でBig Air Twin-Tip部門2連覇を達成したミカイリ・ソルは、わずか18歳にしてキャリア通算7度目のシニア世界タイトルを手にした(イベント順位は2位ナタリー・ランブレヒト、3位ザーラ・フーゲンラード、4位アンジェリー・ブイヨ。年間ランキングは1位ミカイリ・ソル、2位ナタリー・ランブレヒト、3位アンジェリー・ブイヨ)。
■ 男子ツインチップ準決勝:コーハン・ファン・ダイクが「26.90点」で地元リアム・ウェイリーを撃破する大番狂わせ
男子ツインチップの準決勝(4ヒート制・各ヒート1対1の勝者4名が決勝へ進出)では、35〜40ノットの暴風の中で歴史的なハイスコアバトルが繰り広げられた。
ヒート1では、5平米カイトを選択したロレンツォ・カサーティが「Double Megaloop Backroll Board-off」などを決め、8点台2本を含む24.67点を出しながらも惜敗したジェレミー・ブーランドーを下して決勝一番乗り。ヒート2ではマーク・ジェイコブスがダブル・ループ連発で「25.33点」を叩き出したが、王者アンドレア・プリンチピが「27.33点」という異次元のスコアでこれを上回った。ヒート3ではヒール・フルーフトが23.74点で快進撃のJosué “Baby Shark” Ferreiraを退けた。
そして最大のドラマとなったのが、準決勝ヒート4「ランキング首位・地元タリファの英雄リアム・ウェイリー対 オランダのコーハン・ファン・ダイク」であった。コーハン・ファン・ダイクは7平米カイトでの1本目にいきなり特大の「Double Boogie Loop」を決めると、その後6平米にスイッチしてカイトが水平より下を通る極限の「Double Kite Loop Board Off(8.83点)」などを連発し、なんとトータル「26.90点」をマーク。追い詰められたリアム・ウェイリーは、それまで一度も乗ったことのなかった「5平米カイト」へサイズダウンして一発逆転を狙い、トータル「25.93点」という高得点を揃えたものの、コーハン・ファン・ダイクの牙城を崩せず約1点差で準決勝敗退となった。
「世界王者でもあるリアム・ウェイリーを相手にして、自分のライディングを貫くしかないと分かっていたよ。幸運なことに良いガストを掴んで高さも過激さも引き出すことができ、ファイナルへ進むことができた。決勝は信じられないようなヒートだったよ。あの舞台に立てたこと自体が僕にとってはすでに勝利のようなものだし、これ以上ないほど幸せさ。」
—コーハン・ファン・ダイク
なお、リアム・ウェイリーが敗退した直後、ビーチにいたGKAの映像スタッフが計算を誤り、アンドレア・プリンチピのもとへ駆け寄って「君の世界王者が決まったぞ!」とフライングで祝福してしまうハプニングが発生した。しかし実際には「もし決勝でロレンツォ・カサーティが優勝し、アンドレア・プリンチピが3位以下に終わればロレンツォ・カサーティが逆転で世界王者になる」という条件が残っていたため、直後にアンドレア・プリンチピの両親が慌てて本人に事実を伝え、再び気を引き締めて決勝へ向かうという舞台裏のドラマもあった。
■ 男子ツインチップグランドファイナル:「25.57点」の完全同点!最高シングルスコア「9.07点」の差でアンドレア・プリンチピが2連覇
大会の大トリを飾った男子ツインチップ 4名決勝(アンドレア・プリンチピ、コーハン・ファン・ダイク、ロレンツォ・カサーティ、ヒール・フルーフト)は、カイトボーディング史に残る劇的な結末を迎えた。
上空に雲が差し掛かり、風がガスティに変化する中、準決勝でリアム・ウェイリーを破って勢いに乗るコーハン・ファン・ダイクは、序盤のトライで鮮やかに高得点を揃えてトータル「25.57点」をマークし単独首位に立つ。一方のアンドレア・プリンチピは、序盤の2〜3本で着水クラッシュが続いて出遅れ、さらに5平米カイトにこだわったロレンツォ・カサーティも十分な高さを得られず苦戦を強いられた。
しかし、追い込まれた18歳の王者アンドレア・プリンチピはここから驚異の精神力を発揮した。突堤奥の強い上昇気流(メガ・アップリフト)が発生するコーナーを見極めてアプローチすると、自身の代名詞である超高高度の「Contra Loop Double Front Roll Board-off」を完璧に着水させ、このヒート最高得点となる「9.07点」を叩き出したのである。
後半、コーハン・ファン・ダイクがスコアの書き換えを狙った低空の「Double Kiteloop Backroll Board-off」などで数本のクラッシュに終わる中、アンドレア・プリンチピが3本目のスコアを揃えて算出された最終トータルスコアは、なんとコーハン・ファン・ダイクと100分の1ポイントまで全く同じ「25.57点」であった。
ルールにより、同点の場合は「ヒート内の最高シングルスコア」で勝敗が決するカウントバック規定が適用され、9.07点を持っていたアンドレア・プリンチピの優勝が決定。史上最も僅差のタイ・ブレーク決着によってイベント優勝と2年連続のGKA Big Air世界タイトルを同時に手にしたアンドレア・プリンチピは、ビーチで見守った家族の胸に飛び込み、嬉し涙を流しながら2連覇の歓喜に浸った。
【男子Big Air Twin-Tip部門 最終結果(イベント順位 / 年間ランキング)】
1位:アンドレア・プリンチピ(イタリア)— 25.57 pts(※最高シングル 9.07 ptsにより優勝 / 2023年世界王者)
2位:コーハン・ファン・ダイク(オランダ)— 25.57 pts
3位:ロレンツォ・カサーティ(イタリア)(※年間ランキング3位)
4位:ヒール・フルーフト(オランダ)
(※リアム・ウェイリーは今大会準決勝敗退・年間ランキング2位)
【女子Big Air Twin-Tip部門 最終結果(イベント順位 / 年間ランキング)】
1位:ミカイリ・ソル(アメリカ / ブラジル)— 2023年世界女王
2位:ナタリー・ランブレヒト(スウェーデン)— 年間ランキング2位
3位:ザーラ・フーゲンラード(オランダ)
4位:アンジェリー・ブイヨ(フランス)— 年間ランキング3位
【男子Big Air Surfboard部門 最終結果(単発世界選手権)】
1位:ジェームズ・カルー(オーストラリア)— 2023年世界王者
2位:マルク・ギャリガ(スペイン)— 19.52 pts
3位:キコ・ロイグ(スペイン)
4位:キアヌ・マーテン(ドイツ)
【女子Big Air Surfboard部門 最終結果(単発世界選手権)】
1位:カミユ・ロゼランド(スイス)— 2023年世界女王
2位:カプシン・デラノワ(フランス)
3位:ミカイリ・ソル(アメリカ / ブラジル)
4位:バルバラ・スカルデッロ(イタリア)
【男子Big Air Hydrofoil部門 最終結果(単発世界選手権)】
1位:シャルル・ブローデル(フランス)— 22.80 pts(2023年世界王者)
2位:ジェイミー・オーバービーク(オランダ)
3位:ホセリート・デル・ロザリオ(ドミニカ共和国)
4位:マクシム・デジャルダン(フランス)
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